低コスト・低消費電力のカーナビ・システムを構築するためのハード&ソフト設計 ――拡張性のあるプロセッサ・ベースの開発プラットホーム作り
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低価格帯カーナビのリファレンス設計
現在,筆者らは低価格帯のカー・ナビゲーション・システムのリファレンス設計を開発しています(写真A-1).
このシステムは,デモンストレーションを目的としたものであると同時に,機器メーカがすばやく設計を開始し,個々の要件に合わせてこれをカスタマイズできるというコンセプトを実現させるものです.一般的なシステムと比べてより多くのハードウェア機能が利用可能であり,高い自由度を備えています.
最新バージョンでは,本文の図2で示したシステムに次のような機能を追加しています.
- Bluetoothトランシーバ
- アナログ・ディスプレイ用ビデオ・エンコーダ
- 各種インターフェース(SDカード,ATA,ATAPI,USB,コンパクト・フラッシュ)の増設カード
本システムは,ソフトウェア・ベースのプラットホームであるため,さまざまな目的に使用できます.例えば,ラピッド・プロトタイピングに使用できます.また,これと並行してカスタマイズしたハードウェアの開発を始めることも可能です.
本システムは,ソフトウェア(デモ版)も含めて2005年末までに提供される予定です.
写真A-1 低価格帯ナビゲーション・システムのリファレンス設計