CAN-LINゲートウェイのソフトウェア・モジュールの実装 ――高い信頼性を確保して異なるプロトコル通信間をつなぐ

館 伸幸,木下秀昭

tag: 組み込み

技術解説 2005年4月 1日

 自動車に搭載されるネットワークの規格としてCAN(Controller Area Network)が普及してきた.また,CANほどの高速性を求められないミラー制御やウィンドウ制御といったボディ系のネットワークには,低コストで通信できるLIN(Local Interconnect Network)が採用されつつある.この2種類のネットワークはプロトコルなどが異なるため,1台の自動車に組み込むにはゲートウェイ装置が必要となる.ここでは,実際に開発された試作機を例に挙げながら,ゲートウェイの設計について解説する.  (編集部)

 今から10年ほど前,パソコン上でTCP/IP(transmission control protocol/internet protocol)が動くようになり,「ネットワーク」ということばが市民権を得はじめました(そのころ,パソコンの世界はまだDOSの時代だった).MosaicやNetscapeが登場したのもこのころです.

 一方,組み込み機器の分野では,開発にC言語を導入することすら珍しい状況で,ましてOSやネットワークなどを利用するなんてまだまだ遠い世界のお話でした.

 そのような中,自動車に搭載される電子機器は,市場や自動車メーカからの信頼性や多機能性に対する高い要求に対応するべく驚異的な進歩をとげました.現在,さらに高度化しつつあるのは周知のことです(1),(2).今や車載機器の開発においてネットワークはあたりまえの技術であり,CAN(Controller Area Network)プロトコルは車載ネットワークのデファクト・スタンダードとなっています.

 1999年にはLIN(Local Interconnect Network)という新しい通信プロトコルが公開されました.CANほどの速度を必要としない通信を,低コストで実現することを目的としています.昨年(2003年)秋にはバージョン2.0が公開され,日本でも開発案件が急増しています.

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