CAN-LINゲートウェイのソフトウェア・モジュールの実装 ――高い信頼性を確保して異なるプロトコル通信間をつなぐ

館 伸幸,木下秀昭

tag: 組み込み

技術解説 2005年4月 1日

● LINからCANへ,データ送信のポイント

 CANの通信プロトコルはマルチマスタ方式なので,バスが開放されていればどのノードからもデータを送信することができます(図10).一方,LINの通信プロトコルはシングル・マスタ方式なので,LINスレーブはLINマスタからの指示がないかぎりデータを送信することができません(図11).要するに,LINではマスタが聞いてあげないとスレーブは何も発言することができないのです.

 スレーブがCANからの要求に従属的に応答すればよいだけのシステムでは,図9(b)に示したような手順で単純にゲートウェイ処理を行えばうまくいきます.このとき,CANノード側から送信要求としてリモート・フレームを受信することによって,スケジューリングのトリガとします(図12)

f10_01.gif
図10 CAN送信の場合
バスが空いていれば,すべてのCANノードはデータ送信可能である.

f11_01.gif
図11 LIN送信の場合
LINスレーブは,LINマスタからの要求に対してのみデータ送信可能である

f12_01.gif
図12 リモート・フレームによるLINからCANへのゲートウェイ動作 の例
この場合,CANノードからのリモート・フレームを受信することによって,スケジューリングのトリガとする.

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