CAN-LINゲートウェイのソフトウェア・モジュールの実装 ――高い信頼性を確保して異なるプロトコル通信間をつなぐ

館 伸幸,木下秀昭

tag: 組み込み

技術解説 2005年4月 1日

2) CANからLINスレーブへのデータ要求(図9(b))

 ゲートウェイがリモート・フレームを受信した場合,データ要求として受け付け,メッセージ・フィルタに送ります.ここで,リモート・フレームとは,CANプロトコルにおいてデータ・フレーム送信を要求するためのフレームを指します.参考として,CANプロトコルのフレームの一覧を表2に示します.

 受け取ったリモート・フレームのIDをIDマッピング・テーブルと照合した後,LINスレーブへのデータ要求であると判断すると,IDを変換してLINマスタからLINスレーブへ受信要求を行います.

 ゲートウェイがLINスレーブからのレスポンスを受信すると,今度はLIN IDからCAN IDへの変換を行います.そして,CANメッセージ・バッファにメッセージ送信要求を格納します.

 メッセージ・スケジューラによってCANドライバが起動し,CANバスへデータが送られます.

f09_02.gif
図9 ゲートウェイの内部動作
(a)にCANノードからLINスレーブへデータが送信される場合を,(b)にCANノードからLINスレーブへデータを要求する場合を示す.

表2 CANプロトコルのフレーム一覧

フレームの種類
説 明
データ・フレーム データを送信するためのフレーム
リモート・フレーム データ・フレームを要求するためのフレーム
エラー・フレーム エラー検知を通知するためのフレーム
オーバロード・フレーム 次のデータ・フレームまたはリモート・フレーム を遅らせるためのフレーム
組み込みキャッチアップ

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