つながるワイヤレス通信機器の開発手法(9) ――開発・検証環境を整備する
1.信号処理システム・シミュレータ
ワイヤレス通信の場合,送信システムと受信システムの間に無線区間が存在する.この区間ではノイズやマルチパス,妨害波など,モデル化が難しい現象が起こっている
(図1,これらの詳細は,連載第6回「原理設計を行う―通信工学のおさらい」を参照).この部分のふるまいを正確に把握して設計しなければ,でき上がったシステムの性能を保証することができない.
〔図1〕無線区間に存在する外乱
無線区間では,ノイズやマルチパス,妨害波など,モデル化しにくい現象が起こっている.