携帯機器間のデータ転送を簡単かつ高速に ――既存USBの課題を克服するための追加規格

David Luke

tag: 組み込み

技術解説 2002年4月 9日

●多種多様なドライバをインストールする必要はあるのか

 OTG 1.0の機能を完ぺきにする最後のカギはデバイス・ドライバです.普通のホスト(パソコン)には,多数の機器をつなぐためのドライバ・ソフトウェアを保持するディスク容量が十分にあります.また,必要に応じて新しいデバイス・ドライバをインストールするために利用できるフロッピ・ディスク・ドライブやCD-ROMドライブ,あるいはインターネットへの接続手段も備えています.

 携帯機器の多くは,新しいデバイス・ドライバを簡単にインストールする手段を備えておらず,たくさんのドライバ・ソフトウェアを保持するメモリ容量もありません.数Mバイト分のデバイス・ドライバをインストールすることは,デスクトップ・パソコンやノート・パソコンにとっては,とても簡単なことです.しかし,OTG 1.0追加規格が目指している分野の機器には,数十Kバイトでも大きな負担かもしれません.

 デバイス・ドライバの問題を乗り越えるため,OTG 1.0のホスト機能を持ったデュアルロール・デバイスは,すべての機器ではなく限定された機器をサポートすればよいことになっています.サポートする機器の種類や機種,メーカを「Targeted Peripheral List」という一覧に記述します.その一覧に載っている機器以外との稼働は保証されません.

 将来は「OTG機器タイプ」を定義する予定です.OTG機器タイプは,現在USB-IF(USB Implementers Forum)のDevice Working Groupが発行するUSB Class規格のようなもので,特定の機器の特性を記述するものです.これによって,あるタイプ規格をサポートするデュアルロール・デバイスは,「Targeted Peripheral List」に掲載されている特定の機種だけでなく,そのタイプ規格に準拠したあらゆる機器をそのままサポートすることができます.

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