民生用LSIへの搭載を想定した低コストの1回書き込み型メモリ・コアを開発 ――オンチップOTPROM、セキュリティ、アナログ・トリミングなどに利用可能

Charles Ng

tag: 組み込み

技術解説 2005年12月28日

 XPMを使用してアナログ回路のトリミングを行えば,幅広いプロセス・ノードに柔軟に対応できます.また,非常に小さい領域にデータ・ビットを格納できるので,製造コストはほとんど上昇しません.

 このほか,数ビット分のデータを格納するXPMメモリ・コアをLCD(液晶ディスプレイ)ドライバに搭載すれば,各ドライバをそれぞれが制御するLCDやプラズマ・ディスプレイの特性に合わせて調整できます.これらのいずれのアプリケーションにおいても,製造工場のそれぞれの作業フローに合わせて,自動あるいは手動で不揮発メモリをプログラムすることができます.

 XPMメモリ・コアは,製品が市場に出てから(ユーザの手元で)プログラムすることが可能です.そのため,遠隔地からデータを書き込むような用途にも使えます.例えば,暗号かぎを更新したり,アクセス・コードを変更したり,あるいは携帯電話のPIN(personal identification number;商品やサービスの購入に使用する番号)を修正することも可能です.LCDドライバにXPMメモリ・コアを集積すれば,組み立ての完了したディスプレイの校正を製造ラインの最終工程で実施することもできます.また,家庭にディスプレイを設置するときに,専門家が購入者の好みを考慮してディスプレイの特性を調整する用途にも利用できます.


Charles Ng
米国Kilopass Technology社

<筆者プロフィール>
Charles Ng.Kilopass社 Vice-President of Worldwide Sales & Marketing.Kilopass社の前は,米国Cadence Design Systems社や米国VLSI Technology社において管理職を務める.米国California Institute of Technologyでコンピュータ工学の学士号と修士号を取得.また,University of California at BerkeleyでMBA(経営学修士)を取得.

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