民生用LSIへの搭載を想定した低コストの1回書き込み型メモリ・コアを開発 ――オンチップOTPROM、セキュリティ、アナログ・トリミングなどに利用可能

Charles Ng

tag: 組み込み

技術解説 2005年12月28日

● 不正アクセスに強いメモリ技術

 不揮発メモリ・コアにセキュリティ情報を格納することは,現在,民生用機器の開発者にとってきわめて重要な問題となっています.LSIに格納されたファームウェアやアプリケーション・ソフトウェアは,開発元の貴重な知的財産であり,不正なアクセスから保護する必要があります.同じように,ユーザの個人情報やそのほかの機密データも第三者による読み取りや改変から保護する必要があります.

 外付けした不揮発メモリのビット・ストリームは不法に読み取られる可能性があります.SRAMデバイスの情報を暗号化した場合でも,チップ上または外付けのEPROMやフラッシュ・メモリから暗号かぎを「盗まれる」可能性があります.電圧コントラスト・スキャンと呼ばれる方法を利用すると,これらのメモリのセルに格納された電荷を比較的簡単に読み取れるからです.

 XPM技術は,'1'と'0'を区別するために蓄積電荷を利用しておらず,電気的,電磁誘導的,あるいは磁気的な方法によってデータを読み取ることができません.さらに,XPMセルがプログラムされているかどうかを視覚的に検出することもできません.また,アンチヒューズ方式のFPGA技術などと異なり,セルのリバース・エンジニアリングを行うこともできません.このため,XPMメモリ・コアは,いずれの不揮発メモリ技術と比べても,より高度なセキュリティを確保できます.ファームウェアやID,バイオメトリック,および個人情報などの格納に向いた技術であると言えます.

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