車載アプリケーション・ソフトウェアの移植性を高める通信仕様とその実装 ――下位層を意識せずECU間のインターフェイスを実現する「OSEK COM」
一方,COMを利用する場合,タスクの設計者は通信相手との接続情報を知る必要がなく,通信したい相手の識別番号を用いて通信するだけで,COMが自動的に通信手段を決定して送受信を行います(図6(b)).すなわち,通信相手が同一ECUに含まれる内部通信による情報交換相手と,ほかのECUに含まれる外部通信による情報交換相手を区別する必要がありません.このように同一APIによる情報交換を可能とすることによって,タスク単位の移植性の向上はもとより,接続などのシステム構成を設計終了後の性能調整の段階で変更することも可能となります
※このプログラムはあくまでも概念的なことを示しているだけであり,実際の製品を想定した記述ではない.