メカトロ・システム機器の進化には分散処理が欠かせない ――ロボットに学ぶ分散処理の基本概念と課題

羅 志偉,平野慎也

tag: 組み込み

技術解説 2006年5月11日

 メカトロニクス機器に分散処理を採用すると,可動部の各機能を階層構造でとらえることができ,性能の向上や機構の単純化を図れる.その一方で,開発環境などの整備の点には課題が残っている.ここではこうした分散処理の基本的な構成や利用のメリット,開発時の課題にいて,とくにロボットへの適用を意識しながら解説する.  (編集部)

1.ロボットへの夢と現実

 歩く,走る,飛ぶ,泳ぐ,物をつかむ,操る,たたく,投げる,さらにはピアノを弾く,テニスや野球,すもうなどのスポーツを行う.私たち人間や動物は,脳神経系における五感の分散処理と身体筋骨格系に対する分散制御で,実に柔軟で巧みな運動機能を実現しています(図1).こうした身体運動を機械で人工的に実現しようという夢は,古くは紀元前までさかのぼることができます.そして,今日でも絶えず漫画やアニメなどに取りあげられ,私たちの童心を喚起しています.

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図1 人間の筋骨格系モデル
私たち人間は,脳神経系による分散階層制御により,120本以上の骨を300本以上の筋肉で駆動する.本モデルは,独立行政法人理化学研究所 バイオ・ミメティックコントロール研究センターが作成した.

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