今,フラッシュFPGAが求められている理由 ――10年近い紆余曲折を経て,ようやく日の目を見た"大器晩成"技術

宮崎 仁

tag: 組み込み

技術解説 2005年11月21日

● フラッシュFPGAのアーキテクチャは2種類

 従来,唯一のフラッシュFPGA製品だった米国Actel社のProASICシリーズに,今年(2005年)になって新製品の「ProASIC3」が加わりました.また,これまでなかったLUT(look-up table)構造のフラッシュFPGA製品として,米国Altera社の「MAX II」や米国Lattice Semiconductor社(以降Lattice社)の「XP」,「MachXO」が登場しました.Altera社では,MAX IIを従来のMAXシリーズの後継品種と位置づけて"CPLD(Complex PLD)"と分類していますが,そのデバイス・アーキテクチャはLUT構造のFPGAと呼べるものです.

 この3社の製品は,記憶素子としてフラッシュ・メモリを用いた不揮発FPGAである点は共通していますが,その構造は大きく二つに分かれます(図1)

 Actel社のProASIC3は,フラッシュ素子(フローティング・ゲート・トランジスタ)をセルや配線の記憶(プログラミング)に直接使用しています.ここでは,この方式を「直接型のフラッシュFPGA」と呼ぶことにします.おおざっぱに言うと,アンチヒューズFPGAのアンチヒューズ(通常は絶縁状態にあり,プログラミング電圧を加えることにより接続状態に変わるヒューズ)をフラッシュ素子に置き換えたような構造です.

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図1 2種類のフラッシュFPGA
フラッシュ・メモリ技術を利用したFPGAのデバイス・アーキテクチャは2種類に分類できる.(b)の間接型は,CPLD市場向けとして製品化される場合もある.

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