今,フラッシュFPGAが求められている理由 ――10年近い紆余曲折を経て,ようやく日の目を見た"大器晩成"技術
これをさらに一歩進めて,LUT構造のSRAM FPGAとコンフィグレーション・メモリを初めて1チップに搭載したのは,Lattice社が2003年に発売した「ispXPGA」です.ispXPGAの記憶素子は,Lattice社が得意とするバイト消去型のEEPROMでした.
Lattice社では,集積度やコストをさらに改善するために,富士通の0.13μmプロセスを採用して,2004年にSRAM FPGAの「EC」を,2005年には間接型フラッシュFPGAの「XP」と「MachXO」を発売しました(図8).XPは,ECと同じ構成のSRAM FPGAと,コンフィグレーション用のフラッシュ・メモリを1チップに集積したデバイスです.MachXOもまったく同じデバイス・アーキテクチャですが,従来の不揮発CPLDの置き換えをねらった小規模,低価格の製品と位置づけられています.
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MachXO
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XP
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PFU/PFF数 | 32~285 | 384~2,464 |
LUT数(Dフリップフロップ数) | 256~2,280 | 3.1K~19.7K |
最大分散RAM容量*1 | 2K~7.7Kビット | 12K~79Kビット |
最大EBR RAM容量*2 | 0~27Kビット | 54K~396Kビット |
最大I/O数 | 78~271 | 136~340 |
オンチップPLL数 | 0~2 | 2~4 |
*2 論理セル(PFU/PFF)とは別に,独立した9KビットのRAMブロック(EBR)を搭載している.