携帯電話向け高速シリアル伝送の実力を実デバイスで評価 ――1チャネル当たり200Mbps,1.5mAを実現する"Mobile Video Interface"

柴田幸成

tag: 組み込み

技術解説 2005年5月16日

● 携帯向けに低消費電流のシリアル・バス規格を策定

 高速シリアル・インターフェースについては,さまざまな方式が提案・実用化されています.しかし,その多くは消費電流が大きく,そのまま携帯電話に採用することは厳しいと思われます.

 例えば,身近な高速シリアル・インターフェースとして,パソコンのモニタなどに使用されているLVDS(low voltage differential signaling)が挙げられます.LVDSでは,伝送路に数mAの電流を流して終端抵抗で電圧変換し,その電位差で信号を受信しています(図2).しかし,携帯電話では低消費電力を要求されるので,LVDSのように伝送路に数mAを流す方式はあまり好ましくありません.

 そこで筆者ら(セイコーエプソン)とルネサス テクノロジは,新たに携帯電話向けシリアル・インターフェース規格"Mobile Video Interface"を共同で策定しました.Mobile Video Interfaceは,以下の項目を目標に開発しました.

  • シンプルな回路構成によって組み込み機器内のデバイス(LSI,カメラ,表示パネルなど)の間を1対1で接続し,高速データ転送を実現すること
  • 低消費電力であること

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図2 LVDSの受信概略図
図のように,LVDSは終端抵抗RでI-V(電流-電圧)変換を行う.終端抵抗Rで生じた電位差を受信して元の信号に戻す.電流の向きによって信号のレベルが変わる.

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