携帯電話向け高速シリアル伝送の実力を実デバイスで評価 ――1チャネル当たり200Mbps,1.5mAを実現する"Mobile Video Interface"
● 規格準拠チップによる特性評価
上記のような特徴を持つMobile Video Interfaceに準拠したチップとして,筆者らはLCD表示向け汎用ブリッジIC「S1D13S01」と「S1D13S02」を開発しました.S1D13S01はホスト側の,S1D13S02はターゲット側のブリッジICとして利用します.図8に,S1D13S01とS1D13S02を使ったシステムの構成例を示します.S1D13S02を用いることで2種類のパネル,例えばメインLCDパネルとサブLCDパネルを接続することができます.メインLCDパネルは二つ折り携帯電話の場合,2インチほどの大きさになります.一方,サブLCDパネルは背面の小さなパネルです.
実際にこのICを用いて特性評価を行った結果を以下に紹介します.評価内容は,伝送路条件による200Mbpsデータ転送,EMI評価,アイ・パターンの三つです.
なお,本評価では,伝送路のコネクタとして日本航空電子工業の「AA10試作(細線同軸)」,「FF05試作(FPC)」を使用しています.また,EMI評価については,TDKの3m法電波暗室を利用しました.
図8 システム構成図
S1D13S01とS1D13S02を使用した場合のシステム構成例を示す.S1D13S02には2種類のパネル(メイン・パネルとサブパネル)を接続することができる.