つながるワイヤレス通信機器の開発手法(12) ──ASICを設計する(後編) CPUと周辺回路のインターフェース回路の実装
●バス・インターフェースとレジスタは必須アイテムに
これまで,3回にわたって通信用ASIC設計に使われる回路について説明してきた.携帯機器に使用する通信用LSIは,実装面積や消費電力の制約からCPUやDSPを内蔵している場合が多い.これまで複数のLSIを使って回路を設計していたアプリケーションが,今後はすべて一つのLSIに入ってしまうケースも珍しくなくなるだろう.このような現状において,バス・インターフェースやレジスタ回路の設計は避けてとおれない.
これまで,ユーザ・ロジックのみを開発していた設計者にとって,レジスタ回路やバス・インターフェースの設計は敷居が高いかもしれないが,今回の内容をよく把握しシステムLSIの設計に役立ててほしい.
参考・引用*文献
(1) 日本テキサス・インスツルメンツ社のホームページ,http://www.tij.co.jp/
(2) ARM社のホームページ,http://www.jp.arm.com/
おおた・ひろゆき
加賀電子(株)
◆筆者プロフィール◆
20年以上にわたり,通信関連のエンジニア,エンジニアリング・チームのマネージャ,コンサルタントと,技術出身者としてはまっとうな(?)成長段階を経て,現在は電子専門商社にてマーケティング,新事業企画に従事.得意領域はこれまでのGPS,携帯電話,ワイヤレスLAN,Bluetoothに加えて,VoIP技術,テレマティクスと,その領域は今でも広がり続けている.