搭載機能が増えても車体重量を増加させないワザ ――「安全性」と「快適性」を低コストで実現する一つの解決策「LIN」

佐藤道夫

tag: 組み込み

技術解説 2004年4月 9日

●○● Column ●○●
◆LINの歴史と背景◆

 LINバージョン1.0は1999年7月に公開されました.この仕様は,自動車メーカの数社が使用していた「Volcano Lite」というバス規格に強い影響を受けていました.

 その後,LIN規格は2000年に2回アップデートされました(図A).同年3月にLIN 1.1が,11月にLIN 1.2が公開されました.2002年12月にLINコンソーシアムはLIN 1.3規格を公開しましたが,このときの変更は物理層とノード間の互換性の改善が中心でした.

 さらに,2003年9月にはLIN 2.0が公開されました.LIN 2.0は既存のLIN仕様に徹底的に手を加えています.問題があった部分を明らかにして,必要なときに書き直されました.

 LIN 2.0では,明確になってきた最新動向,特にオフザシェルフ注A・スレーブ・ノードなどを反映するために仕様を修正しました.また,LIN 2.0では診断機能とノード機能言語について明記されました.SAE(Society of Automotive Engineers;自動車技術者協会)J2602のワーキング・グループからの意見と,LINコンソーシアムの3年の実績がこの改訂に大きく貢献しました.

 注A;"off-the-shelf"は,ここでは「既製のシステム(ドア・ミラー,インナ・ミラーなど)」を意味する.つまり,LIN 2.0を採用したボディ系システムであれば,すべてプラグ・アンド・プレイ可能となることを目指している.

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図A LIN仕様の変遷
LINバージョン1.0は1999年7月に公開されてから数回のバージョンアップが行われた.2003年9月には診断機能が追加されたLIN 2.0がリリースされた.

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