480Mbpsでデータを転送するUSB2.0のプリント基板設計 ――In-System Design社が示す設計ガイドライン

Michael M. Abraham, David Luke

tag: 組み込み 実装

技術解説 2001年12月20日

●従来の40倍の転送速度「ハイスピード・モード」

 USB1.1の仕様では,「フルスピード」と「ロースピード」の二つのモードが定義されています.ロースピードの機器は1.5Mbpsの速度でデータ転送を行います.このモードはマウスやキーボードのように帯域をあまり要求しない装置に適しています.フルスピードでは12Mbpsでデータを転送します.このモードは記憶装置やプリンタ,カメラ,スピーカなどの機器で広く使われています.

 USB2.0の規格では,480Mbpsの転送速度を持つ「ハイスピード」という新しいモードが定義されました.従来のフルスピードの場合,ハード・ディスク装置などをパソコンにつなぐと,USB自体がネックになってしまいます.USB2.0の規格は,フルスピードよりもさらに40倍も速いハイスピード・モードによって,このような問題を解決します.

 USB2.0はUSB1.1と完全な互換性を持っています.ハイスピード対応の周辺機器のコネクタをUSB1.1のホストに差し込むと,ホストとのやりとりはフルスピードになります.また,USB2.0のホストにつなぐと,ハイスピードになります.転送速度が速くなるだけで,機能や使いかたはまったく変わりません.

 転送速度を速める一つのコツは信号の電圧にあります.フルスピードとロースピードでは電圧が"L"のときは0V,"H"のときは3.3Vです.これに対して,USB2.0のハイスピードでは電圧が"L"のときは0Vのままですが,"H"のときは400mVというかなり低い電圧になります.この低い電圧(振幅)は周波数の向上に貢献するだけでなく,ノイズを抑える手段にもなります.

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