2,900万画素の超高解像カメラやCoaXPress対応カメラなどの展示に注目 ―― 画像センシング展2012
産業用ディジタル・カメラや画像入力・処理ボード,マシン・ビジョン・システムなどの専門展示会「画像センシング展2012」が2012年6月6日~8日にパシフィコ横浜(神奈川県・横浜市)で開催された(写真1).来場者数は3日間の合計で15,173名.前年の来場者数14,977名に比べると微増だった.
外観検査や防犯・監視などに使われる産業用ディジタル・カメラは,高性能化が進んでいる.かつてはモノクロが普通で解像度もそれほど高くなかったが,現在ではカラーがごく普通になると共に解像度の向上が著しい.出力ケーブルの簡素化と高速データ伝送を両立させる動きも進んでいる.画像センシング展2012では,こういった動きを具体的に示す展示が多かった.
●2,900万画素の高解像カメラを2社が展示
カメラの高解像度化では,2,900万画素と画素数のきわめて多いディジタル・カメラが目立っていた.産業用カメラの開発企業であるアートレイが,撮影画素数が2,900万画素のカラー・ディジタル・カメラ「ARTCAM-2900KAI-USB3」を展示し,プリント基板を撮影した画像を液晶ディスプレイに表示してみせていた(写真2).イメージ・センサは米国Truesense Imaging社製のインターライン型CCD「KAI-29050」で,解像度は6,576画素×4,384画素である.光学サイズは35mm.カメラの撮影速度は3フレーム/sと,かなりゆっくりとしている.カメラの出力インターフェースはUSB 3.0である.
マシン・ビジョン用カメラや画像ボードなどの販売企業であるアプロリンクもまた,撮影画素数が2,900万画素のカメラを展示していた(写真3).ドイツAllied Vision Techonologies社製のディジタル・モノクロ・カメラ「GX6600」は,撮影速度が4フレーム/s.出力インターフェースはギガビットEthernetポートが2本.イメージ・センサはTruesense Imaging社の「KAI-29050」である.