480Mbpsでデータを転送するUSB2.0のプリント基板設計 ――In-System Design社が示す設計ガイドライン
●トラブル・シューティング
いくら設計段階で気をつけても,最初に電源を入れたときから正常に動くとはかぎりません.トラブル・シューティングでは経験がいちばんものを言いますが,USBの認定評価テストの結果
をチェックすることも非常にためになります.表1に USBの信号に関するよくあるトラブルと,考えられる原因を示します.うまく動作しないときには,参考にしてみてください.
よく起こるトラブル
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考えられる原因
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ハイスピードまたはフルスピードの送信特性に異常なジッタが見える |
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ハイスピードまたはフルスピードの送信でEOPが検知されない |
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クロスオーバ電圧が仕様外の値となる |
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ハイスピード・チャープの立ち上がりの電圧が高すぎる |
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受信側の感度が低すぎる |
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Michael M. Abraham
David Luke
米国Cypress Semiconductor社
◆筆者プロフィール◆
Michael M. Abraham.2000年,米国Brigham Young University卒業.コンピュータ工学専攻.同年,In-System Design社に入社.同社は2001年9月Cypress Semiconductor社が買収した.現在,日本や米国の大手電機メーカをはじめ,数多くの顧客のためのプリント基板開発に携わっている.
David Luke.1991年,米国Brigham Young University卒業.電気工学と日本語を専攻.1993年,電気工学修士号を取得.米国Hewlett-Packard社を経て,1995年にIn-System Design社に転職.USB-IFのMass Storage Class Working Groupの会長を務めている.現在7個目のUSB対応LSIの設計を手掛けている.