大容量ストレージを使いやすくするUSB 3.0 ――使い慣れたUSBの転送速度が5Gbpsに向上
●足並みのそろった着実な供給が普及のかぎ
始動したUSB 3.0は今後,ほかの伝送プロトコルがそうであったように,またUSB 2.0がそうであったように,時間をかけて市場に浸透をしていくのだろうと思います.標準規格,それに準拠する半導体部品,コネクタ,ケーブル,OS,デバイス・ドライバ,相互接続性試験....これらの各領域が足並みをそろえて着実に供給されていくことが普及のかぎだと思います.
当分はこの新しい高速シリアル伝送規格から目を話せない状況です.そして,店頭でSuperSpeed USB機器を購入できる日が早く来ることを期待しています.
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第1回ということもあり,2008年11月17日,18日の開発者向け会議は大勢の参加者で賑わっていました.USB 1.0の全身であるAccess.busのころから開発ツールの供給に携わっている筆者としては,参加者の中にApple社から参加したエンジニアは何人いたのかな? Apple社のMacはいつ対応するのかな? という疑問を持ちました.また,USB 3.0仕様の説明を受けてから約1年という短い期間でこれだけの仕様をまとめた担当者の労をねぎらいたいと思いました.そしてこれもいつものことですが,いち早く半導体部品を開発する人たちは大変だなぁ,と思ったしだいです.