アーキテクチャの視点でみたARMコアの変遷と動向 ――LSI設計者は「ファミリ」に,ソフト開発者は「アーキテクチャ」に注目
● 「アーキテクチャ」は命令セットや機能の違いを示す
「ファミリ」に対して「アーキテクチャ」のほうは,命令セットを中心とする「機能」を定義したものと理解するべきだと思います.例えば,同じARM7ファミリでも異なるアーキテクチャのプロセッサがありえるということです.プログラマ(ソフトウェア開発者)のみなさんにとっては,ファミリよりこちらの概念のほうが重要でしょう.
アーキテクチャは,時代を経るにつれて機能が増える方向にあり,機能の多いほうがバージョン番号が大きいと思ってまずまちがいありません.ただし,付加的な機能に
ついてはすべてのコアがサポートするわけではないので,機能の有無を仕様書などできちんと確かめるようにしてください.
アーキテクチャにはオプション機能,例えばTrustZoneといったセキュリティ対応の有無による分類もあります.煩雑になるので,こうした分類の説明はここでは割愛します.