アーキテクチャの視点でみたARMコアの変遷と動向 ――LSI設計者は「ファミリ」に,ソフト開発者は「アーキテクチャ」に注目
● オンチップ・バスのAMBAについても要確認
今回触れなかった部分では,ARM社のオンチップ・バスである「AMBA(Advanced Microcontroller Bus Archi-tecture)」の知識が重要です.ARMコアに限らず,他社のIPコアでもAMBA対応のものが増えており,IPコアを利用したLSI設計を行う場合には必須の知識になっています.AMBAそのものも何代かの世代交代を経てきており,これまた複数の世代が並存しているので,よく確認してください.また,OptimoDE(VLIW方式を採るDSPコア)という当面ARMコアとは別系統の新技術も今後のARMのアーキテクチャに影響を与えるかもしれません.
ARMプロセッサは,現在も進化しながら急速に発展しているプロセッサなので,その全貌を短いページにまとめるのは容易ではありません.駆け足になってしまったことをお詫びさせていただきます.
M.P.I
マイコン開発マネージャ
<筆者プロフィール>
M.P.I(ペンネーム).若いころ,米国系の半導体会社で8ビット,16ビットのプロセッサ設計に従事.ベンチャ企業に移って,コードはコンパチ,ハードは独自の32ビット互換プロセッサのアーキテクトに.米国,台湾の手先にもなったが,このごろは日本の半導体会社でRISCプロセッサ担当の中間管理職のオヤジ.