UMLを基礎から理解する ――UMLでできること,できないこと

藤倉俊幸

tag: 組み込み 半導体

技術解説 2003年3月23日

●概念的な記述をLSI設計に取り入れる

 SystemCで設計したものをUML 2.0で描くと,図17のような感じになると思われます.クラス構造図(図17(b))が現状のSystemC(図17(a))との対応をよく取っていることがわかると思います.

 このクラス構造図は,クラス図(図17(c))の中央下にあるSampleBusSystemクラスの内部構造を示したものです.このSampleBusSystemクラスが,LSIチップやボードに対応するクラスです.そのほかのクラスは,部品あるいはIPコアに対応します.ClockDeviceクラスは,クロック信号を受け取る部品のスーパ・クラスにあたります.このクラスは抽象的なもので,クラス構造図には現れません.クラス図ではこのような概念的な記述を行うことができます.このことは,システム・レベル設計にUMLを導入するメリットになると思います.クラス図を使用することで,ソフトウェアの場合と同様にハードウェアのデザイン・パターンも蓄積されていくのではないでしょうか.

f17_01.gif
〔図17〕SystemCとUMLのマッピング例
SystemCで設計したものをUML 2.0で描いた例.クラス構造図がSystemCとの対応をよく取っていることがわかる.また,クラス図では概念的な記述が可能なので,システム・レベル設計にメリットを与えるだろう.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日