UMLを基礎から理解する ――UMLでできること,できないこと

藤倉俊幸

tag: 組み込み 半導体

技術解説 2003年3月23日

◎3.LSIのシステム・レベル設計について

 さて最後になりますが,UMLとLSIのシステム・レベル設計について考えてみたいと思います.

 図15に,LSIの開発工程においてUMLを使えそうなところを示します.UML 2.0と上記のリアルタイム・プロファイルを利用すれば,ハードウェアとソフトウェアを含んだモデリングが可能ではないかと思われます.次に,性能解析を行ってハードウェアで実装するかソフトウェアで実装するかを決定しますが,解析ツールの入力はSystemCなどのハードウェア/ソフトウェア記述言語の場合が多くなると思われますので,UMLからそれらの言語を生成するコンパイラが必要になります.このとき,図16で示したような要素間マッピングが必要になります.この部分は「SystemCプロファイル」として定義する必要があるでしょう.

 ハードウェア設計でも,システム・レベル設計と同様の道具立てが必要になるでしょう.ソフトウェア設計についてはSystemCプロファイルは必要ありませんが,アクティブ・オブジェクトなどを利用できるリアルタイム・プロファイルが,標準UML以外に必要になると思われます.

f15_01.gif
〔図15〕LSIのシステム・レベル設計とUML UML
2.0と上記のリアルタイム・プロファイルを利用すれば,ハードウェアとソフトウェアを含んだモデリングが可能ではないかと思われる.

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〔図16〕SystemCとUML 2.0の要素間マッピング
性能解析を行うためには,SystemCなどのハードウェア/ソフトウェア記述言語をUMLから生成するコンパイラが必要になる.このとき,SystemCとUMLの要素間マッピングが必要になる.

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