UMLを基礎から理解する ――UMLでできること,できないこと

藤倉俊幸

tag: 組み込み 半導体

技術解説 2003年3月23日

●リアルタイム・プロファイル

 プロファイルの中に「リアルタイム・プロファイル」というものがあります.各社の独自拡張も含めてリアルタイム・プロファイルと呼ぶこともありますが,普通はOMG(Object Management Group)からダウンロードできる「UML Profile for Schedulability, Performance, and Time Specification」注3のことを指します.このプロファイルの中には,時間の扱いかたやスケジューリングのことなど,リアルタイム・システムをモデリングするのに必要なことが定義されています.

 ここで定義されている内容は,UMLのモデル作成ツールと,タイミング解析ツールや性能解析ツールとのインターフェースに利用できます(図14).ハードウェア設計ではいろいろな検証・解析ツールを使用しますが,それらのツールへの入力データを,リアルタイム・プロファイルに従ってUMLモデル上に記述しておけば,同じデータをツールのフォーマットに従って何度も書き直す必要はなくなります.また,解析結果をモデルに戻すことも可能となります.

 UMLによって上位の設計情報を残すことができるようになると述べましたが,ハードウェア設計においても,設計情報を蓄積する基盤としてUMLが利用可能になると思われます.ただし,UML 2.0がリリースされて,それに対応したツールが出てきてからの話ですが....

 注3http://www.omg.org/cgi-bin/doc?ptc/2002-03-02 よりダウンロード可能.

f14_01.gif
〔図14〕モデル解析ツールとの連携
ツールへの入力データをリアルタイム・プロファイルに従ってUMLモデル上に記述しておけば,同じデータをツールのフォーマットに従って何度も書き直す必要はなくなる.また,解析結果をモデルに戻すことも可能となる.

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