SiPモジュールとは何か? ――「選択肢の一つ」から「必要不可欠な技術」へ
●3段のスタック型SiPを開発中
図11にSiPの対応市場を示します.SiPは,使用される分野によってパッケージ構造が変わります.携帯電話やディジタル・ビデオ・カメラなどの民生機器分野では,スタック構造が必須になっています.
筆者らは,今後,3段のスタック型SiPを開発していきます.また,発熱の大きいLSIを搭載し,信頼性が要求される分野(ネットワーク機器分野など)では,プレーン型SiPで対応していきます.
〔図11〕スタック型SiPとプレーン型SiPの市場でのすみ分け
ディジタル・カメラやディジタル・ビデオ・カメラ,携帯電話などは小型化の要求が強いため,スタック型SiPが向いている.一方,性能や信頼性に対する条件が厳しいネットワーク機器などにはプレーン型SiPのフリップチップ実装方式が向いている.
うみの・まさし
(株)日立製作所
◆筆者プロフィール◆
海野雅史.1987年,日立製作所に入社.1992年に米国Hitachi America社に出向し,メモリ・マーケティングを担当.1997年帰国後,DRAMマーケティングを経て,現在はSiP(MCM)のマーケティングを担当.