PLD デバイス・アーキテクトの決断 ――Altera社 ARM-based Excalibur の場合

Roger May,Martin S. Won,Jason C. Chiang

tag: 組み込み 半導体

技術解説 2002年5月23日

 PLDベースのシステムが急増する中,エンジニアはディスクリート部品とPLDを組み合わせたり,PLDやASICにIPコアを実装するなど,さまざまな設計手法を利用しています.

 2001年の夏,筆者ら(米国Altera社)はハード・マクロのCPUコアを内蔵したPLD「ARM-based Excalibur(EPXA)ファミリ」を出荷しました(表1).ARM-based Excaliburは,柔軟性のあるプログラマブル・ロジックの領域とハード・マクロのIPコアで構成される領域(プロセッサ・サブシステム)を緊密に統合した製品です(図1).ハードIPのサブシステムは,ARM9コアやキャッシュ・メモリメモリ管理ユニット,周辺回路,メモリ・コントローラなどで構成されています.

 本稿では,筆者らがある特定の複雑な設計に対応するためになぜARM-based Excaliburのようなアーキテクチャを選んだのか,また,本アーキテクチャを開発する際に,どのような点が問題となったのかについて解説します.

〔表1〕 ARM-based Excaliburファミリの概要
表にARM-based Excaliburファミリの製品と それぞれの機能を示す.現在,ローエンドの「EPXA1」からハイエンドの「EPXA10」まで,すべてのARM-basedExcaliburデバイスを出荷している.

型 名
EPXA1
EPXA4
EPXA10
CPUコア
ARM922T
ARM922T
ARM922T
最大システム・ゲート数
263,000
1,052,000
1,772,000
標準ゲート数
100,000
400,000
1,000,000
ロジック・エレメント(LE)
4,160
16,640
38,400
エンベデッド・システム・ブロック(ESB)
26
104
160
プログラマブル・ロジック領域のRAM(ビット)
53,248
212,992
327,680
シングルポートSRAM(Kバイト)
32
128
256
デュアルポートSRAM(Kバイト)
16
64
128
ユーザI/O数
186/246
434/496
711
パッケージ(FineLine BGA)
484ピン/672ピン
672ピン/1,020ピン
1,020ピン

f01_01.jpg
〔図1〕ARM-based Excaliburデバイスのダイ
ARM-based Excaliburデバイスのダイの写真.ハードIPのプロセッサ・サブシステム(Stripe)の領域とプログラマブル・ロジックの領域に分かれている.

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