TCP/IPプロトコル・スタックの省メモリ開発事例(前編)  ――ミドルウェアの追加で既存の16ビット・マイコンがネット対応マイコンに変身

浅井 敬,佐藤 剛,坂本直史

tag: 組み込み

技術解説 2004年12月16日

8)ACKによる受信確認・再転送(TCP層)

 TCPの信頼性確保の基本となるものがACKです.相手から受信したパケットに対して,ACKと呼ばれるパケットを相手に送り返します(図9).相手はACKを受信することによって,自分が送信したデータが正しく受信されたことを確認します.一定時間待ってもACKが返ってこない場合,途中で送信データが消失したと判断し,同じパケットを再転送します.ACKによる受信確認と再転送によって,TCPの信頼性が確保されます.

 そのほか,TCP/IPのAPI(application programming interface)は,組み込み機器の応用を考慮して,ITRON TCP/IP API仕様(2)に準拠させることにしました.独自APIにするとコード量を低減できますが,アプリケーション・プログラムの再利用が困難になるため,公開されている仕様に準拠させることにしたのです.

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図9 ACK(確認応答)による受信確認・再転送
TCP層では,相手からパケットを受信したら,ACKを送り返すようになっている.データを送信したのに一定時間待っても相手からACKが返ってこない場合,送信側は「途中で送信データが消失した」と判断して同じパケットを再転送する.

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