TCP/IPプロトコル・スタックの省メモリ開発事例(前編) ――ミドルウェアの追加で既存の16ビット・マイコンがネット対応マイコンに変身
7) 状態遷移と3ウェイ・ハンドシェーク(TCP層)
TCPの基本動作となる状態遷移モデルを図7に示します.この中で,切断状態(CLOSED)からコネクションを確立した状態(ESTABLISHED)まで遷移するときの手順を,3ウェイ・ハンドシェークと呼びます.最初にホストAからSYNセグメントが送信されると,ホストBは受信したSYNに対するACK(確認応答)とともに自身からのSYNを送信します.次にホストAはホストBからのSYNに対するACKを送信し,コネクションが確立されます(図8).