センサのためのマイコンを選ぶ ──センサ利用のノウハウをファームウェアとして提供
● センサのためのマイコンを開発する
本事例では温度と湿度の計測について述べましたが,筆者らはそれ以外の物理量のセンシングについても検討しています.本稿では触れませんでしたが,個々のセンサのばらつきの補正値を格納するフラッシュ・メモリをマイコンに内蔵しています.
また,今後は,電圧/電流値を出力するセンサ用の12ビットA-Dコンバータ(逐次比較型),OPアンプ,定電流源などをマイコンに内蔵したり,各種センサの製造メーカと協業して,温度/湿度センサ以外の各センサ素子についてもファームウェア(リファレンスとなる計測プログラム)を提供することを計画しています.
参考・引用*文献
(1) * 臼井豊弘,幾島康夫;湿度センサの実用知識とセンサICによる試作,トランジスタ技術,2003年12月号,p.163.
(2) 松井邦彦;センサ活用141の実践ノウハウ,CQ出版社,2001年5月.
(3) 日本機械学会編;機械工学便覧,A6 熱工学,1985年12月.
みよし・あきら
まるやま・ひさのり
セイコーエプソン(株) IC企画設計部
<筆者プロフィール>
三好 彰.セイコーエプソン IC企画設計部 主任.4ビット/8ビット・マイコンを利用したセンサ開発,センサ・メーカとの協業開発などを担当している.
丸山久則.セイコーエプソン IC企画設計部 主事.4ビット/8ビット・マイコンのファームウェアを担当している.