センサのためのマイコンを選ぶ ──センサ利用のノウハウをファームウェアとして提供
●センサ素子の特性を理解して回路をくふうする
湿度を計測する手段としては,抵抗や容量変化を利用するもの(高分子センサ,セラミック湿度センサ),電磁波の減衰を利用するもの(赤外線吸収,マイクロ波吸収),物質の膨潤性を利用するもの(毛髪湿度計)などがあります.一般的には,抵抗や容量変化を利用する湿度センサが多く実用化されています.
図7に,本事例でセンサ素子として用いた湿度センサの湿度と抵抗値の特性グラフを示します.湿度が増加するに従って,センサ内のイオンの移動度が大きくなり,抵抗値が低下するという基本的な特性が読み取れます.ただし,同じ抵抗値でも温度によって湿度は変化します.例えば100kΩのとき,湿度は約30~56%の範囲で変わります.つまり,湿度を算出するには,湿度センサで計測した抵抗値のほかに,温度データが必要であることがわかります.そこで,温度による補正値を加えるわけですが,この温度補正値は湿度が変わるとその割合も変わります.図7を見ると,湿度が高くなるにつれて各温度の間隔が狭まっているので,湿度によって温度補正の割合を変える必要があることがわかります.
図7 湿度センサにおける湿度と抵抗値の関係
本事例では,北陸電気工業製の抵抗性湿度センサ「HIS-06」を使用した.