センサのためのマイコンを選ぶ ──センサ利用のノウハウをファームウェアとして提供
● 湿度計測は温度補正がかぎとなる
湿度センサは「湿度計測」と「湿度算出」の二つの処理によって実現されています.
1) 湿度計測
湿度計測の部分は,先に示した温度計測とほとんど同じ処理を行います.湿度センサが抵抗-周波数変換型A-Dコンバータのチャネル1に接続され,交互バイアスによってCR発振を行うところが異なりますが,湿度をセンサ素子が抵抗値に換算し,これをA-D変換してデータを得るという原理は同じです.この動作はマイコンが制御するため,ファームウェア上は,発振するチャネルを1に設定し,発振モードに交互バイアスを選択するだけで,後は温度計測と同じように処理します.ただし,湿度の場合は温度に比べて周波数カウンタのダイナミック・レンジが大きいため,カウンタのオーバフローを避ける目的で,基準発振の回数を1,000回に減らしています.