ソフト・マクロのCPUを使おう！ ――FPGAによるシステムLSI設計の意味
●汎用マイコン
マイコンは，半導体メーカがLSIとして開発，販売している既製のCPU部品です．CPUとしての基本機能と周辺機能が一体化している場合が一般
的です．搭載されている周辺機能などは，あらかじめ特定のアプリケーションを想定して決められることが多いようです（図2（a））．
仕様がうまくマッチすれば，非常に使いやすいと言えます．しかし現実には，ぴったりと合うものが見つかることはほとんどありません．既製品なので，細かなニーズに対応できる柔軟性はまったくありません．ラインアップされた製品の中から，いちばん仕様の近いものを使うことになります．マイコンの中には，汎用性を重視した製品もあります．CPUとしての基本機能だけのもの，または最小限の周辺機能のみを搭載したものです．不足する機能は，外部のFPGAなどで補います．
マイコンは初めから大量販売をねらっているので，価格は数百円～数千円とリーズナブルです．評価用のボードやエミュレータなどの開発環境も，半導体メーカやサード・パーティによって整備されています．
〔図2〕組み込みシステムで使用するCPU
ブロック図で見ると変わらないが，それぞれ特徴がある．
