マルチプロセッサLSIに適したオンチップ・ネットワーク ――ダイレクト・データフロー・インターコネクト
プロセッサ・インターフェースとして一般的なバス・システムは,マルチプロセッサ・システムではシステム性能のボトルネックになりやすい.ここでは米国Tensilica社が同社のXtensa LX向けに提供しているTIEポートというダイレクト・データフロー・インターコネクトを例に,マルチプロセッサLSIに適したオンチップ・ネットワークについて考える. (編集部)
米国Tensilica社のXtensaは,システムLSI設計のためのコンフィギャラブルで拡張性のあるプロセッサ・コアです.先ごろ発表されたXtensa LXという新しいアーキテクチャでは,
- XPRES:コンパイラ技術
- FLIX:プログラムのコード・サイズを最適化しつつ,VLIW(very long instruction word)技術を取り入れた命令拡張
- TIEポート/TIEキュー(以下,TIEポートと呼ぶ):システム開発者が定義できるプロセッサ・インターフェース
などの技術が取り入れられました.本稿では,これらの新しい技術の中から,TIEポートというこれまでのプロセッサにはないインターフェースについて解説します.