マルチプロセッサLSIに適したオンチップ・ネットワーク ――ダイレクト・データフロー・インターコネクト

東原朋成

tag: 組み込み

技術解説 2005年8月15日

1. バス・インターフェースの問題

 マイクロプロセッサのインターフェースというと,バス構造(アドレス,データ,コントロール)をとるのが一般的です.これは,米国Intel社の8080,米国Motorola社(現Freescale Semiconductor社)の6800といった8ビットCPUの時代からあまり変わっていません.これらのバスに直結できる各種周辺LSIがCPUメーカのみならず多くの会社で開発されて流通し,デファクト・スタンダードになっています.

 システムLSIにおいても,例えば英国ARM社はAMBA(Advanced Microcontroller Bus Architecture)というバスを開発し,公開しています.このAMBAバスに直結するIP(intellectual property)コアは,数多く開発されて流通し,デファクト・スタンダードになっています.ここでもプロセッサ・バス(インターフェース)という概念が踏襲されています.

 典型的なシステムLSIの構成を図1に示します.この図で示すオンチップ・ネットワーク部分が,おのおののコンポーネント(プロセッサやメモリ,ハードウェア・モジュールなど)を接続する媒体です.バス構造が一般的ですが,クロスバ・スイッチやメッシュ構造など,複雑なオンチップ・ネットワークを採用したシステムLSIも設計されています.設計エンジニアが独自に開発することもできますが,デファクト・スタンダードのバスをそのまま利用するというケースが多いようです.

f01_01.gif
図1  一般的なシステムLSIの構造
オンチップ・ネットワークによってプロセッサやメモリ,ハードウェア・モジュールなどを接続する.バス構造が一般的だが,クロスバ・スイッチやメッシュ構造など,複雑なオンチップ・ネットワークを採用したシステムLSIも設計されている.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日