システム・イン・パッケージに組み込まれるMEMS慣性デバイス ──小型,高精度を生かすMEMSデバイスのキラー・アプリ

Barbara Grieco

tag: 組み込み 半導体 実装

技術解説 2003年12月13日

1.サーフェイス・マイクロマシーニングとパッケージ技術

 MEMS技術の根本原理は,鋼鉄よりも強度があり,重量はその1/3というSiの機械的特性を活用することであり,これを利用して可動構造物を作り出します.マイクロエレクトロニクス技術と組み合わせることで,この可動構造物によって生み出される信号が検出および制御機能として働き,新しいタイプのセンサの製造が可能となります.

 通常,MEMS加速度計は動作と停止を繰り返し行う連動フィンガを搭載しており(写真1),加速度の変化に応じて構造物の静電容量が変化します.したがって,この静電容量の変化を計測すれば,加速度を計測することができます.可動素子は,エア・バッグに使用されているリニア加速度計の場合はくし状に,回転角加速度計の場合は放射状に配置します.

 カー・ナビゲーション・システムに使用するコリオリ効果を用いたジャイロスコープにも,同じような構造物が使用されます.車輪に接続された加速度計で車の走行距離を測定しながら,ジャイロスコープで方向を検知します.

 MEMSデバイスの製造に用いられる生産プロセスの大半は,半導体集積回路の製造プロセスと同じです.MEMS製造では,IC製造の基本であるフォトマスキングとエッチング技術に特別な工程を少しだけ追加しています.

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〔写真1〕MEMS構造の例
通常,MEMS加速度計は動作と停止を繰り返し行う連動フィンガを搭載している.写真はくし状の構造をとるMEMSデバイス.

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