固定小数点プログラム開発の手間を省ける組み込み機器向けDSPコアを開発 ──15人日でMP3デコーダを開発可能に
筆者ら(旭化成)は,固定小数点プログラム開発の手間を軽減できる組み込み機器向けの信号処理プロセッサ(DSP)コア「FitDSP」を開発した.算術方式として「ブロック浮動小数点方式」を採用した.これによって,実装コストの低減とプログラム開発の簡素化を両立できたという.本DSPコアはRTL(register transfer level)のVHDLで記述されており,ビット幅などはユーザが自由に調整できる.MP3デコーダやノイズ・キャンセラなどの開発で実績がある. (編集部)
携帯電話や携帯型オーディオ機器などのコンシューマ(消費者)向け組み込み機器の開発はたいへんなしごとだと思います.筆者は組み込み機器開発を直接担当することはありませんが,このような製品に組み込むLSI(特にディジタル信号処理部)の開発に携わることがあります.製品全体の機能のごく一部を担当するだけですが,いろいろな苦労があります.