ネットワーク経由で組み込みソフトのバグを修正する ――後からモジュールを追加できるITRON仕様OSの開発
●そのほかのソフトウェア構成要素についての考えかた
1)通信機能
本開発において,通信機能はダウンローディング・セッションが可能な通信プロトコル機能があれば何でもよいという立場を採りました.実際には,携帯機器でインターネットに接続する手段としてもっとも広く利用されているTCP/IP/PPPプロトコルを実装して実現しています.また,ネットワークを経由して機器のソフトウェア・バージョンアップを行うには,安全な通信路の確保,およびサーバやコンテンツの認証の機能が必要と考えます.しかし,SSL(secure socket layer)をはじめ,すでにそれらの機能は組み込み機器に搭載されてきています.セキュリティの確保,認証機能についても,機器に搭載された利用可能なものを利用するという立場を採りました.