PCI Express デザイン・ガイド ――LSI開発者のための設計Tips

中村正澄

tag: 半導体 実装

技術解説 2003年1月21日

 それでは,ソフトウェア層と物理層について,もう少し詳しく見てみましょう.

1)ソフトウェア層

 ソフトウェア層は,既存のPCIと互換性を保ったロード・ストア・アーキテクチャ(プロセッサが直接I/Oレジスタをアクセスする方式)を継承しています(図4).しかし,PCI Expressで拡張された同期転送やRAS(reliability,availability and serviceability)などの機能を使用するには,PCI Express拡張空間にアクセスする必要があります.

 つまり,PCI Expressの新しい機能が不要な場合に限り,PCIのソフトウェアをそのまま使用することができます.

 PCIとの互換性については,いわゆる「PCIと互換性がある」仕様というより,「PCIで培った開発技術をそのまま応用できる」仕様と考えるべきでしょう.新しいハードウェアが登場すると,それをサポートするソフトウェアのリリースまでの時間差が問題になりますが,PCI Expressでは,従来の開発資産を再利用して開発期間を短くできるように考えられています.割り込みも,PCIと同じMSI(message signal interrupt)を使用します.

 高バンド幅,スケーラビリティ,高信頼性を実現するための変更など,PCI Expressの新しい試みは,主にソフトウェア層以外の層を利用して実現されています.

f04_01.gif
〔図4〕メモリ・マップ
PCIのコンフィグレーション空間のレイアウト.既存PCIとの互換エリアであるPCIコンフィグレーション・スペースに加え,新たに4KバイトのPCI Express拡張空間が追加された.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日