模型ロケット打ち上げプロジェクト「Hamana-3」における安全対策 ――「確実に安全に」を実現するためのプロジェクト推進

大西秀一

tag: 組み込み

技術解説 2007年1月31日

4) 試射していないものを本番で使わない

 全く試射していない,実績がないものを本番で使うな,という指示を出しました.ここで言う本番とは,Hamana-3の成果報告の場である,「第8回 組込みシステム技術に関するサマーワークショップ(SWEST8)」における打ち上げのことを指します.SWEST8における打ち上げ実験に使用した模型ロケットは,今までに20回以上の打ち上げに成功している機体です.一般公開される中で打ち上げを成功させることは,今までの成果を披露するために必須であると考えています.本番は,今まで試射してきた場所とは異なる,初めて経験する場所での打ち上げになるので,自分たちの作ったロケットを信じるしかないわけです.

 信頼のおけるロケットというのは,実績があるロケットと言い換えることができます.これは産業ロケットにも当てはまります.実績がないロケットでは当然ながら高価な衛星は打ち上げることはできません.事前のチェックを厳重に行い,打ち上げを実施し,安全に打ち上げられることを確認して,信頼性を高めていくものだと思います.

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