電気電子製品の環境規制に関する最新動向 ――世界に広がる環境規制は情報の共有化や分析手法の標準化で乗り越える
図2に均質物質の解釈の違いによって規制対象物質の濃度が異なる例を示します.計算1は,半導体のリードにはんだめっきが施されており,分母をめっきだけの重量,分子を鉛(Pb)の重量としてPb濃度の計算をした例です.濃度は0.4%となり,RoHS指令の最大許容濃度0.1%を超えてしまいます.これに対して,計算2は,分母をめっきを含む端子全体の重量,分子をPbの重量として計算するので,Pb濃度は0.06%となり,最大許容濃度0.1%を下回ります.このようなことから均質物質をどこまでと考え,濃度を計算するときに分母をどうとるのかが判定に大きく影響し,重要なポイントとなっています.
図2 均質物質の解釈の違いによって規制対象物質の濃度が異なる例
濃度を計算するときに分母をどうとるのかが判定に大きく影響する.