マルチプロセッサで実現したH.264ビデオ・デコーダ ――コンフィギャラブル・プロセッサのユーザ定義命令とオンチップ・バスを活用

東原朋成

tag: 組み込み

技術解説 2006年8月31日

 ここでは,マルチプロセッサで実現したH.264ビデオ・デコーダLSIの設計事例を紹介する.二つのプロセッサ・コアを使用し,ソフトウェア・デコードを行っている.ヘテロジニアスな機能分割型で,コンフィギャラブル・プロセッサ・コアを用いている.要求性能を実現するために,ユーザ拡張命令や独自のオンチップ・バスを活用している.  (編集部)

 2005年11月に開催された「マイクロプロセッサ フォーラム ジャパン 2005」において,筆者らはマルチプロセッサ構成のH.264ビデオ・デコーダについて発表しました.本稿では,そのビデオ・デコーダをもとに,マルチプロセッサ構成(マルチコア)のシステムLSIをどのように設計していくかに焦点を当てて解説します.

1.マルチプロセッサ・コアASIC時代の到来

 LSIチップ上にマイクロプロセッサを搭載することは,新しい考えかたではありません.CMOSプロセスが進化し,ハード・ワイヤード論理のチップとそれを制御するプロセッサが一つのLSIチップに集約されるようになりました.最近では,DSPコアとCPUコアを搭載したLSIが携帯電話に組み込まれています.

● 機能分割とデータ分割

 マルチプロセッサ構成のシステムLSI設計において,プロセッサの使いかたからアーキテクチャを見ると,

  • 機能分割
  • データ分割
  • 機能,データ分割

の3通りが考えられます.

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