「Icarus Verilog」+「IVI」の使い勝手を試す ――波形表示GUI付きのフリー・シミュレータ
● サンプル回路をシミュレーションしてみる
IVIにはサンプルのVerilog HDL記述が付属しています.何でもよいからシミュレーションしてみたい,という方は,このコードでテストしてみてください.
サンプル・コードはexamplesフォルダ内にあります.例えば,この中のverilog\miniriscフォルダにあるのは,簡単なRISCプロセッサ・コアのサンプルです.なお,Linux版に付いているdoファイルは少し修正が必要です注8.
1)Linux版の場合
Linux版の場合,ファイルを修正済みのものに置き換えた後,以下のようにしてサンプル・コードをビルドします.エラーが出ずに終了すると,このディレクトリにrisc_core.vvpというファイルができています.
% cp -r $IVI_HOME/example/verilog /minirisc minirisc
% cd minirisc/src
% ../build
次に,IVIを起動してdoファイルを読み込みます(メニュー・バーから「File」→「Open」→「Command File」を選択して,doファイルを開く).doファイルはIVIの起動時に指定することもできます.起動時に指定するには,
% $IVI_HOME/bin/ivi -do minirisc_icarus _runtest.do
と入力します.doファイルを読み込むとシミュレーションが実行され,波形が表示されます(図3).
注8;修正済みのファイルは本誌のWebサイト(http://www.cqpub.co.jp/dwm/)から入手できる.
図3 サンプル回路(minirisc)のdoファイルを実行したところ
minirisc_icarus_runtest.doを読み込むとシミュレーションが実行され,波形ウィンドウが自動的に開いて波形を表示する.