「Icarus Verilog」+「IVI」の使い勝手を試す ――波形表示GUI付きのフリー・シミュレータ
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IVIのコマンド
IVIのコマンド・ウィンドウから与えることができるコマンドは四つのカテゴリに分かれています.
1)シミュレーション・コマンド
load_design[vvpファイル名]
iverilogでコンパイルされたファイルをロードします.
run[時間]| forever
シミュレーションを指定した時間で実行します.時間の代わりにforeverと指定すると,ソースの中に$finishが出てくるまで実行し続けます.
2)テストベンチ用のコマンド
筆者がテストした限りでは,テストベンチ用の二つのコマンドは現在のところ機能していないようです.入力するとハングアップしてしまいました.
get value[信号名]
現在のシミュレーション時間における信号の値を表示します.
put value[信号名][値]
信号に強制的に値を与えます.
3)波形表示用のコマンド
wave lookup
波形表示ウィンドウの名まえを返します.
wave add[信号名]
指定された信号を波形表示ウィンドウに表示します.さまざまなオプションがありますが,詳細はIVIに付いているヘルプを参照してください.
wave add_cusor
カーソルを追加します.
wave zoom[種別]|[開始時間][終了時間]
表示を拡大/縮小します.種別としては,in(縮小),out(拡大),full(全面表示),last(zoomコマンドを実行する前の状態に戻す)があります.
4)波形データベースのコマンド
IVIはシミュレーション結果(波形データ,形式は*.sdbまたは*.vcd)を保存したり,読み込んだりできます.
sdb open[ファイル名]-type[タイプ名]
保存してあるシミュレーション結果を読み込みます.vcd形式の場合には,タイプ名をvcdと記述します.
sdb save[ファイル名]-type[タイプ名]
シミュレーション結果を保存します.