つながるワイヤレス通信機器の開発手法(17) ――市場に受け入れられる製品は何かを見極める
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今回は最終回ということで,少しワイヤレス技術から離れた視点を入れながら,市場や周辺技術について説明した.ここに書いたことを実現するために,筆者の経験をもとに機器をどのように開発するか,といった観点で今回の連載は執筆してきた.
筆者は20年間,製品の開発に携わってきたが,この連載を執筆していた2年間は少し開発から離れたところでしごとを行っていた.今,この連載を終えてみて,また開発というしごとに携わりたくなってきた.少しでも多くの人に喜びやうれしさを与える物を開発し,世に出していける技術者はほんとうに幸せだと思う.
参考・引用*文献
(1) 太田博之ほか;モバイル時代を支える移動体通信テクノロジの基礎,Interface,1998年6月号~1999年6月号.
(2) 太田博之;W-CDMA端末の最新設計手法集,日経エレクトロニクス,1999年4月5日号~1999年9月20日号.
おおた・ひろゆき 加賀電子(株)
<筆者プロフィール>
20年以上にわたり,通信関連のエンジニア,エンジニアリング・チームのマネージャ,コンサルタントと,技術出身者としてはまっとうな(?)成長段階を経て,現在は電子専門商社にてマーケティング,新事業企画に従事.得意領域はこれまでのGPS,携帯電話,ワイヤレスLAN,Bluetoothに加えて,VoIP技術,テレマティクスとその領域は今でも広がり続けている.近々,本連載をもとにワイヤレス通信技術をまとめた書籍を出版する予定.