ネットワーク・プロセッサを使ってネットワーク・ボードを開発する ――電源回路設計の留意点とボード実装時のトラブル対策

林 幸雄

tag: 組み込み

技術解説 2004年11月16日

● 電源ON/OFFシーケンスに注意

 本ボードを設計したのは2003年2月です.設計するにあたって,電源投入シーケンスとリセット・シーケンスに注意する必要がありました.

 IXP425を動作させるには,内部CPUコアを動かすための1.3Vと外部I/O部分を駆動させるための3.3Vの2種類の電源が必要です.電源投入に関する基本的な規定は,「3.3Vが安定してから1μs以降に1.3Vを投入する」というもの
です(図3)

 これは,3.3V電源をモニタして,そのモニタ出力で1.3V電源を制御すれば実現できそうです.しかし,このとき,リセット・シーケンスとの兼ね合いから問題が生じました.

 本プロセッサのリセット入力は二つあります.データシート上の表記では,それぞれPWRON_RESET_N,RESET _IN_Nとなっています.ややこしいことに,それぞれの電圧レベルは,

  • PWRON_RESET_N=1.3V
  • RESET_IN_N=3.3V

となっています.また,リセット信号については,PWRON _RESET_NをRESET_IN_Nより先に解除する必要があります.つまり,3.3V電源を立ち上げて安定してから1.3V電源を安定させ,PWRON_RESET_N(1.3V)を解除した後でRESET_IN_N(3.3V)を解除する,ということになります.これを時間軸で追ってみると図4のようになります.

f03_01.gif
図3 基本的な電源投入シーケンス
3.3V電源を投入して1μs以上たってから,1.3V電源をONにする.

f04_01.gif
図4 電源投入とリセットの両方のシーケンスを考える
電源投入は3.3V電源→1.3V電源の順番で行い,リセットは逆に1.3V電源→3.3V電源の順番で解除する.

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