つながるワイヤレス通信機器の開発手法(10) ──ASICを設計する(前編) 送信側のデータ処理の実装
例えば,QPSK(quadrature phase shift keying)と呼ばれる4相のディジタル位相変調信号を作成したい場合,図5のようになる.QPSK信号は2ビットのデータごとに位相点を特定し,送信する方式である.例えば,入力データが"11"の場合はπ/4,"10"の場合は-π/4になる.つまり,"00"~"11"の四つの点を生成するには,IとQの振幅をそれぞれ表1の値にすればよいことがわかる.
〔図5〕 QPSK (quadrature phase shift keying)
QPSKと呼ばれる4相のディジタル位相変調信号を作成すると図のようになる.
〔表1〕位相点
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I
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Q
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θ
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00
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-1/√2
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-1/√2
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-3π/4
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01
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-1/√2
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1/√2
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3π/4
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10
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1/√2
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-1/√2
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-π/4
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11
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1/√2
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1/√2
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π/4
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