車載システムにおける高信頼性と電力管理機能の実現 ――ソフトウェアにもフェイル・セーフの考えかたが必須
では,このときインターフェースを含むアプリケーションはどのように記述したらよいのでしょうか.例として,ファイル・アクセスを考えます.HAアタッチメント・コードは次のように動作しなければなりません.
if(異常により利用しているサービスが停止)
{
サービスを切り替える
切り替えたサービスにアクセス情報を伝える
停止したサービスを再起動する
/*バックグラウンドで行う*/
}
このようなコードをファイル・アクセスを含むアプリケーションごとに組み込むことはたいへんな労力を要します.加えて,システムの信頼性を落とす「繰り返し」が発生します.そこで,上記の機能を実現するためのフレームワークが必要になります(コラム「市販リアルタイムOSが提供する高信頼性実現機能」を参照).