車載システムにおける高信頼性と電力管理機能の実現 ――ソフトウェアにもフェイル・セーフの考えかたが必須

岡澤幸一

tag: 組み込み

技術解説 2004年1月15日

●サービス,アプリケーションの分離とインターフェース

 復旧については,その時間によって三つの段階が考えられます(図5).ここでは.3段階のうち1番目の2重化による復旧について考えてみます.

 第1段階の2重化したサービスの切り替えであれば,待機しているサービスへの切り替えとなります.そのため,非常に短い切り替え時間を期待できます.ハードウェアも含めて2重化を実現した場合,コストが増大しますが,ソフトウェアの範囲の2重化であれば,専用のハードウェアがなくても実現可能です.

 復旧において,2重化による第1段階の解決を行う場合は,サービスとアプリケーションを切り替え可能なインターフェースで分離している必要があります.初めにアプリケーションとサービス1がリンクして動作しているとします(図6).この環境でサービス1が停止した場合,サービス2に切り替えることによってサービスを継続できるようになります.図6において,HA(High
Availability)アタッチメント・コードが切り換え可能なインターフェースの役割を果たしています.

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〔図5〕 段階的な復旧
第1段階は2重化したサービスの切り替えによる復旧,第2段階はサービス・プロセスの再起動による復旧,第3段階はOS自体のリブートによる復旧となる.この三つの段階をきちんと実装したシステムが,もっとも信頼性に配慮していると言える.

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〔図6〕アプリケーションとサービスを分離する
サービス1が停止した場合,サービス2に切り替えることによってサービスを継続させる.

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