1トランジスタ構成の疑似SRAMは携帯機器分野で開花するか? ――バッテリ寿命,高集積度への市場要求に対する一つの答え

Rajesh Manapat,Manoj Roge

tag: 組み込み 半導体

技術解説 2003年4月14日

 高速な処理速度を必要とする新機能の搭載により,ページ・モード・アクセスの必要性が高まってきています.図6に,ページ・モード時のタイミング・チャートを示します.ページ・モードでは,RAMにすべてのアドレスをドライブしないので,ベースバンド・プロセッサがキャッシュ・フィル・サイクルを実行できます.ベースバンド・コントローラに応じて,必要なページ・サイズは4ワードから16ワードに変わります.通常,ページ・サイクル時間は約25nsです.

 さらに,RAMはフラッシュ・メモリと同じように同期型へと移行しています.同期型のRAMを用いると,ベースバンド・コントローラはより高速なクロックで動作するようになります.また,パイプライン・アクセスを実行できるようになります.一般に,66MHzで同期が行われ,これによりベースバンド・プロセッサは13nsごとに疑似SRAMからデータを読み出します.図7は,同期方式の読み出し方法を示しています.多くの場合,通常の非同期方式に比べて同期方式では大幅に性能が向上します.同期インターフェースを持つ場合,携帯電話のメモリはパソコンに搭載されている高速キャッシュ・メモリのように動作し,高速なデータ転送とプログラム・コードの実行が可能となります.たいていのキャッシュ・ライン(メイン・メモリの内容をキャッシュ・メモリへ読み込む際に扱うメモリの単位.32バイトが一般的)は同じサイズであるため,効率的にバスを利用でき,かつ,大幅に性能を向上させることができます.

f06_01.gif
〔図6〕ぺージ・モード・アクセス
図5と比べて最初のアクセスのみ同等だが,2回目以降のアクセスについては時間が短縮される.

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〔図7〕同期アクセス
最初のアドレスをインプットすると,2回以降はクロックによって内部カウンタにより自動的にアドレスが遷移し,データが読み出される.

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